目の疾患

◆点眼のしかた
眼科治療で最も頻用されるのが「点眼」治療です。点眼が正しく行われていなければ、せっかくの点眼治療も十分な効果がでない場合があります。ここでは基本的な点眼の仕方についてご紹介いたします。

点眼方法について

点眼前
 手をきれいに洗います。
点眼時
 点眼ボトルの先が、目やまぶた、まつ毛に 触れないよう注意します。
 
<さまざまな点眼方法>

    • 両手点眼指さし法(図1)
    • げんこつ法(図2)
    • 点眼補助具法:ニューらくらく点眼(製造販売:川本産業株式会社) (図3)

 

 

点眼後
目を閉じて、目頭を1~5分押さえます。薬剤による接触性皮膚炎を避けるため、あふれた薬液は濡れた清潔なティッシュやタオルでふき取ります。


1.手をきれいに洗います。

2.点眼ボトルのキャップを取ります。
3.点眼ボトルを両サイドからはさむように持ちます。

4.もう片方の手の人差し指で点眼ボトルの先を指し、点眼ボトルを持つ手を固定します。
5.人さし指で下まぶたを引きます。

6.顔を上に向け、はさんだ指で押して、1滴を点眼します。
7.目頭を1~5分程度軽く押さえます。

8.目の周りにあふれた点眼液をふき取ります。

点眼順序

    • 医師の指示があればそれに従ってください。
    • 医師からの指示がない場合には、原則として、先に水性点眼剤、次に懸濁性点眼剤、ゲル化点眼剤、眼軟膏が好ましいとされております。
    • 一番効かせたい薬剤を最後に点眼するという考え方もあります。

※点眼順序については、判断がつかない場合には個別に医師・薬剤師にご確認ください。

コンタクトレンズ使用時の点眼について

    • 医師の指示があればそれに従ってください。
    • 原則としてハード・ソフトいずれも外して点眼し5分以上経過の後、再装用してください。(懸濁性製剤の場合は10分程度)

点眼の重要性

    • 点眼治療は、眼科領域においては最も基本的で、有効な治療法です。「たかが目薬」と思っている方、いらっしゃいませんでしょうか。点眼で治癒・改善、進行抑制が可能な疾患は非常に数多くございます。
    • 爽快感や迅速な効果が感じられないと、本当に効いているかわからずに点眼を中断してしまったり通院をやめてしまわれる方もいらっしゃいます。
    • また指示された点眼回数より、過剰にまたは少なくしてしまうと、意図された効果が得られず、過剰に点眼してしまうことでかえって効果が減弱してしまったり、副作用を生じてしまうリスクがあります。また点眼によっては、点眼をいつするか(朝・夜など)が重要な薬剤もあります。
    • 医師を含めた医療側と患者さん側で、点眼をする意義やその効果など正しい情報共有が大変重要です。